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アニャ・テイラー=ジョイ、先読み不可能のスリラー『ザ・メニュー』レイフ・ファインズの熱演に感服

『マッドマックス』最新作にも出演するなど大人気のアニャ・テイラー=ジョイ
『マッドマックス』最新作にも出演するなど大人気のアニャ・テイラー=ジョイ - (C)2022 20th Century Studios. All rights reserved.

 太平洋岸の孤島にある超高級レストランを舞台に、有名シェフ、スローヴィクの究極の料理を味わいに来た客たちが体験する衝撃の出来事を描くサスペンススリラー『ザ・メニュー』(全国公開中)のキャスト陣と監督が、記者会見で本作について語った。スローヴィクを演じるのは名優レイフ・ファインズ。彼に憧れる青年タイラー役でニコラス・ホルト、そして、その恋人マーゴ役で、ハリウッドで引っ張りだこの人気女優、アニャ・テイラー=ジョイが出演している。

【画像】アニャ・テイラー=ジョイかわいすぎ!『ザ・メニュー』フォトギャラリー

 監督は大ヒットドラマ「メディア王 ~華麗なる一族~」で製作総指揮を務めるマーク・マイロッド。マイロッド監督が「今作に僕たち全員が引きつけられた理由のひとつは、さまざまなトーンが組み合わさっているところにあると思う」と言うように、先の読めないハラハラさせられる展開と共に、かなりダークなコメディー要素と、痛烈な社会風刺が込められている。
 
 撮影前の準備として「1週間ほどかけてリハーサルをやって、みんなで、脚本やストーリー、登場人物で興味を持ったことについて話し合ったんだ。そうして、撮影前にみんなが、同じレベルで(今作のことを)理解できるようになった。それから、宿題として、ルイス・ブニュエルの『皆殺しの天使』(1962年)を観てもらった。僕たち全員が強い関心を持っていた“ゲストの罪の意識の芽生え”が描かれているからね」というマイロッド監督。

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 実際の撮影に関しては「(ロバート・)アルトマン的な仕事の進め方で、いつでもカメラを回せるようになっていて、どこにカメラが置かれているかわからないこともよくあった。みんなが毎日現場に一緒にいて、脚本から離れた即興の会話をしたんだけど、それはキャラクターに深みを与えたと思う」と続けた。撮影はほぼ時系列順で進んだといい、アニャはそれが非常に役立ったと語る。

 「この映画には、物事が劇的に暗くなるターニングポイントがあるからよ。それまでの撮影で私たちは、奇妙ではあるけれども、とても楽しいディナーパーティーをしている感じだった。そのシーンの撮影方法は、とても直感的なもので、(劇的な出来事が起きた時)私たち全員に大きな衝撃を与えたと思う。それが、この映画の新しいトーンにつながっていくの。笑いは少なくなり、息を呑むようなシーンが多くなるのよ」。

謎多きシェフを演じるレイフ・ファインズとの共演にも注目!(C)2022 20th Century Studios. All rights reserved.

 教祖のようなシェフを演じるレイフの存在感は圧倒的で、アニャとのやりとりが、本作の大きな見どころとなっている。「レイフはもっとも驚異的な俳優よ。興味深いことに、彼は非常に才能があるので、彼がスクリーン上で変えたいと思ったことは、どんなことでも変えられるの。観客は、彼が登場しているときは、恐ろしい存在感と恐怖を感じることになるのよ」とアニャ。しかし、実際の撮影現場で2人の間で感じたものは、まったく違うものだった。

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 「私たちのキャラクターのせいかもしれないし、私たち2人の演技に対するアプローチの仕方かもしれない。でも、私たちの共演シーンは全て、たとえお互いに無礼な態度を取っている場面でも、とても温かくて親密なものに感じられたの。彼と一緒にいると、本当に心地がよく、とても寛大なダンスパートナーのように感じられて、その奇妙な親密さを2人で楽しんでいるような気がしたわ。一緒に素晴らしい時を過ごしたのよ」。

一見、ただのカップルに見える2人だが…(C)2022 20th Century Studios. All rights reserved.

 また、アニャにどれほど役づくりが大変だったか話すように促されたホルトは、「素敵なレストランで食事したり、料理番組をたくさん見ないといけなくて、すごく大変だったよ」と笑顔。「(ドキュメンタリー番組)『シェフのテーブル』を見れば見るほど、自分の仕事に一生を捧げるシェフたちに畏敬の念を抱くようになった。(世界的なシェフ)ドミニク・クレンは、今作のフードアドバイザーで、メニューのデザインも手がけたんだけど、ある日、彼女が撮影現場に来ていて、夢中になっちゃったよ」と振り返っていた。 

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 レストランの客の中には、ジョン・レグイザモ演じる落ち目の映画スターの姿も。「誰か参考にしたスターはいるのか」と尋ねられたレグイザモは、「落ち目のアクションスターで、特にちょっと嫌な、いじめっ子だったやつをモデルにした」と明かした後、一瞬の間をおいて「オッケー。スティーヴン・セガールだ」と告白。「リハーサルで彼にノックアウトされたけど、彼は気にしていなかったんだ。みぞおちに肘鉄を食らわされて、壁に打ち付けられた。僕が彼のことを笑ったからだ。その部分を言い忘れてた。あの頃の僕は、ちょっとアホだったんだ(笑)」と語り、周囲を爆笑に包んでいた。(吉川優子 / Yuko Yoshikawa)

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