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DESTINY 鎌倉ものがたり (2017):映画短評

DESTINY 鎌倉ものがたり (2017)

2017年12月9日公開 129分

DESTINY 鎌倉ものがたり
(C) 2017「DESTINY 鎌倉ものがたり」製作委員会
相馬 学

作りこまれた世界観に、フアンタジーの妙をみる

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 メインの舞台となる鎌倉から黄泉の国まで、徹底的にビジュアルをつくりこむ、いつもながらの山崎監督らしさ。ファンタジーの世界をビジュアル的に構築するうえで、これほど心強い才能はない。

 原作のやわらかなユーモアを活かし、とげとげしさを排除したつくりは、堺雅人、高畑充希をはじめとする“ふんわり”したキャスティングにもうかがえる。安藤サクラによる軽いノリの死神には、とりわけ味があり、見惚れてしまった。

 “前世からの運命”以外に惹かれ合う理由が語られないのでラブストーリーとしての重厚さに欠け、正直、薄味感は否めない。それでもロマンティックなムードを醸し出すのは、世界観の作りこみがなせる技。巧い。

この短評にはネタバレを含んでいます
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