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「光る君へ」藤原頼忠の声が小さい理由 橋爪淳、解釈明かす

第12回より橋爪淳演じる藤原頼忠
第12回より橋爪淳演じる藤原頼忠 - (C)NHK

 吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で太政大臣・藤原頼忠を演じる橋爪淳。本作では声の小さい人物として描かれていたが、橋爪がその理由の解釈や、24日放送・第12回の町田啓太演じる息子・公任(きんとう)との初共演シーンを振り返った。公式X、公式サイトで公開されたインタビュー動画「君かたり」内で明かした。

【画像】橋爪淳&町田啓太“父子”初共演シーン

 大河ドラマへの出演は「徳川家康」(1983)、「春日局(1989)、「信長 KING OF ZIPANGU」(1992)、「徳川慶喜」(1998) 、「元禄繚乱(1999)に続いて6度目となる橋爪。演じる藤原頼忠は、右大臣・藤原兼家(段田安則)のライバルだったが、兼家が謀略により先帝・花山天皇(本郷奏多)を退位、孫の一条天皇(高木波瑠)を即位させ、摂政となってからは名ばかりの関白に。娘を円融天皇に入内(じゅだい)させるも皇子を得られず、政治的な力を持てなかった経緯もある。

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 橋爪は、声の小さい頼忠の人物像について「最初はとにかく声が小さい人っていう大石(静)先生からのオーダーだったので、普段の私を見て(笑)おっしゃってくれたのかなとか。そのあたりから声が小さいというのはどういうことなのかなってことをちょっと考え始めて、それはおそらく自信がなかったり、それから人の前に出るというようなことがあまり好きではない、ちょっと内向的な性格なのかなと思って。どちらかというと政治や政権ということよりも花鳥風月の方に興味がある人間ではないかと、そういうふうに思いまして」と分析。

 第12回「思いの果て」では、頼忠が息子の公任に引退を告げるシーンがあったが、橋爪は「本当はそういうシーンはないんですけれども、歌を詠んだりとか虫の音、鳥の音を聞いたり、今も一番最後のシーンで松か何かの大きな木を眺めているんですけれども、あれもやはり自分が育ったとき、あるいは公任が生まれたときから比べるとずいぶん大きく伸びたなと。そんな思いであの木を見ていましたので、そういう意味では私の花鳥風月っていうことを意識していく中で一番最後にその花鳥風月と対峙しているところから始めさせてくれた監督(佐々木善春)に非常に感謝しています」と木を眺めていた頼忠の思いに触れる。

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 「飾り物の太政大臣でおることは恥をさらしているようなもの。もはやこれまでと心を決めた」と引退の意志を告げる頼忠。しかし、「摂政家がすべてを意のままにしようとしている」と危機感を募らせていた公任は「父上がおられなくなればわたしの立場はますます弱くなってしまいます」と訴える。そんな公任に、頼忠は「頼んだぞ」と一言。摂政家では道兼(玉置玲央)の懐に入っておくべしと、身の振り方も伝授する。

 橋爪は「頼んだぞ」に込めた頼忠の思いを「私が太政大臣をやめるということは自分の死というものもどこかで実感しているので、私が死んだあといつまでも私のことを頼りにしているようではダメだぞ、もうちょっと強くなりなさいっていうことをちょっと言いたかった」と解釈。さらに、「おそらく彼も私の子供なので、今は若くていい男だし、道を上り詰めていこうとしているし、今まで来たんではあるんだけれども、これはね公任さん(町田啓太さん)が言ったんだけど、“今のおやじの姿を見てまた別の自分が歩む道があるんじゃないか”って彼は言ったんですよ。それは今のシーンをやっていてなんか気づいたって言うんですよ。(それは)すごいねっていう話になって」と本シーンでの町田の“閃き”に感銘を受けたことを明かした。(編集部・石井百合子)

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