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清水尋也、上手い芝居より深い芝居へ…熱い抱負

「上手い芝居より、深い芝居ができるように努力していきたい」清水尋也
「上手い芝居より、深い芝居ができるように努力していきたい」清水尋也

 映画『ミスミソウ』の初日舞台あいさつが、7日都内であり、ヒロインとして映画初主演を果たす山田杏奈と、共演の清水尋也が劇中衣装で登壇。優しさと暴力性の両面ある難役を演じた清水は「好きだから暴力をふるっちゃうって、ぼくは普段すごく優しい人間なので、全然理解できなくて」と少しおどけて役柄を振り返りつつ、今後は「上手い芝居より、深い芝居ができるように努力していきたい」と熱い抱負を口にした。

手紙を読む山田杏奈&清水尋也【写真】

 映画『ちはやふる』シリーズやドラマ「anone」(日本テレビ系)でも注目され、ブレイク必至ともいわれる清水。「どんな役者になりたい?」という質問に、清水は「最近、高校を卒業して、もう“学生だから”“学業に専念するから”という言い訳ができなくなりました。それはハナから言うつもりもなかったけど、先輩方の背中を追いかけているうちに、芝居は上手いだけじゃないんだって思いました。今回の作品(本作)はその節目にあたるもの」と続ける。

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 伝説的なトラウマ漫画として知られる押切蓮介の原作マンガを『先生を流産させる会』『ライチ☆光クラブ』などの内藤瑛亮監督が映像化する本作。東京から田舎町の学校に転校してきた野咲春花(山田)は、“部外者”として扱われ、ひどいいじめを受けることに。唯一心を許せるのは、同じ転校生の相場晄(清水)だけだった。彼の存在を頼りに学校生活を送る春花だが、いじめはエスカレートし、ついには家族にも悲劇が。心が崩壊した春花は、自らの命を賭けて凄惨な復讐を開始する 。

 同席した内藤監督は、清水の演技について「僕自身(清水演じる)相場というキャラクターに思い入れがありました。以前『先生を流産させる会』公開時に“この監督は女性への差別心を内面に抱えている”とバッシングを受けたんですが、相場が言う『きみは僕が守る』という言葉にも、女性の自立を無視した暴力性が、無自覚なまま潜んでいるんじゃないかと思ったんです」と語り、「清水くんは、さっき軽く話していましたが、そういう点(優しさの暴力)をちゃんと考えてやってくれました」と称賛した。

 さらに、内藤監督は「本作には、監督交代など紆余曲折があり、撮影まで一ヶ月というタイミングで、監督のオファーをいただいたのですが、無理を承知で引き受けたのは、山田杏奈という女優を主演で撮れる権利をもらえたから。僕の代表作と胸を張れる作品になった」と、主演の山田をねぎらう手紙を披露。これに山田は「私も、もうダメかと思ったこともありましたが、みんなでこうやってこの場に立てることが幸せ。この作品で、これから女優として生きていく覚悟ができました」と応じ、「今日は、自分の人生ですごく大事な1日なんだと感じています」と目を潤ませる場面もあった。

 この日は、キャストの大谷凜香大塚れな中田青渚紺野彩夏櫻愛里紗遠藤健慎大友一生遠藤真人も列席し、会場を盛り上げた。(取材/岸田智)

映画『ミスミソウ』は新宿バルト9ほかにて全国公開中

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