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なぜデートレイプに走ったのか…柳楽優弥&監督が新作『ゆるせない、逢いたい』を語る

第18回釜山国際映画祭

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金井純一監督と柳楽優弥
金井純一監督と柳楽優弥

 7日夜、第18回釜山国際映画祭で映画『ゆるせない、逢いたい』がワールドプレミア上映され、主演の柳楽優弥金井純一監督が上映後のQ&Aセッションに出席した。

映画『ゆるせない、逢いたい』フォトギャラリー

 アジアの新しい才能の発掘を目的とするコンペティション部門「ニューカレンツ(新しい波)」部門に、日本映画として唯一出品された『ゆるせない、逢いたい』の題材は、顔見知り同士の性的被害“デートレイプ”。出会って間もなく恋に落ちた10代のはつ実と隆太郎が、ささいな擦れ違いから性犯罪の被害者と加害者になってしまう、痛くて切ないラブストーリーだ。

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 平日にもかかわらず上映中は満席だった会場も、このあと主演俳優が現れるとは想像もしていない観客が席を立つと約半数に。その光景を登壇前に見ていた柳楽が「なんでこんなにお客さんが減っちゃったんでしょうね。寂しいな」と残念そうに本音をつぶやき、司会者が来場ゲストの告知不足を謝罪する一幕もあった。

 韓国でもデートレイプが社会問題となっているだけに、「なぜ隆太郎はレイプという行為に走ったのか」を質問されると、監督は「不器用な男ということも大きいですが、言葉にならない感覚。一言でいうなら自分のものにしたかったのだと思います」と説明。作品のメッセージについては「傷を負ったヒロインがスタートラインに立つ姿を見せることと、生きてさえいれば二人が再会して話せる可能性が残されていることです」と語った。

 一方、隆太郎の感情を表現する上での苦労を尋ねられた柳楽は、「隆太郎自身もどうして事件を起こしたのかハッキリわからない。かといってハッキリわからせるのもよくない。その微妙な演技が難しかったです」と打ち明けた。最後に柳楽はお礼を述べつつ、「明日は『許されざる者』の上映もあるので、そちらもチェックしてください」と他の出演作もしっかりPR。Q&Aセッション後にはサインにも応じ、釜山の映画ファンにその存在を印象づけた。(取材・文:柴田メグミ)

映画『ゆるせない、逢いたい』は11月16日より全国公開
第18回釜山国際映画祭は10月12日まで開催

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