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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のロバート・ゼメキス監督を直撃!拝金主義の映画界にチクリ!?

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金の亡者に一喝!-ロバート・ゼメキス監督
金の亡者に一喝!-ロバート・ゼメキス監督

 最先端のパフォーマンス・キャプチャー技術や臨場感あふれる3D映像などに期待が集まる『Disney’sクリスマス・キャロル』のロバート・ゼメキス監督が本作の主人公のように強欲な(?)映画界に対して苦言を呈した。

映画『Disney'sクリスマス・キャロル』

 本作は文豪チャールズ・ディケンズの「クリスマス・キャロル」の映画化。主人公のスクルージは金がすべての嫌われ者だが、過去、現在、未来の3人の亡霊たちに、自分が取り返しのつかない人生を送ったことを思い知らされ、再生を図ろうとする物語だ。世の中お金だけではないというテーマは拝金主義のハリウッドに対するアンチテーゼと取れなくもないが、「(爆笑)できることならイエスと言えたらいいね」とゼメキス監督はニヤリ。さらに、「映画業界にも亡霊がいくつか必要だと思うよ。でも、強欲さをなくすことは、残念ながら映画業界が最後の業界だろうね(笑)」とハリウッドを知り尽くしたゼメキス監督だからこそのコメントでチクリっ!

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 本作の企画は2年前に動き出したが、ゼメキス監督の出世作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの主人公マーティはチキン(=腰抜け)と呼ばれる未来の自分を悲観して、現在の自分を変えようと奮闘するキャラクターだった。1980年代当時から「クリスマス・キャロル」を映画化したい漠然とした思いがあったのかと尋ねると、「いや、そんな前からは考えていなかったよ。『ベオウルフ/呪われし勇者』を撮り終えたころ、もしかしたら本作はパフォーマンス・キャプチャーにふさわしい題材なのではと思い始めたんだ」。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの未来や過去を行き来する話は、「クリスマス・キャロル」の影響が見られなくもない。そのことについてゼメキス監督は肯定も否定もしなかったが、「確かに、未来へ行って現在の自分を変えるというストーリーは、ディケンズが最初に書いたものなのかもしれない。そういう意味で「クリスマス・キャロル」は、タイムトラベルものの原点かもしれない」と原作に対して敬意を表した。

 また、スクルージが過去・現在・未来の自分と向き合う過程は、壮大な人生の旅という点で、同じくゼメキス監督の代表作である映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』に通じるものがある。「僕は1人の人間の人生を語ることが好きなのさ。映画というメディアを使えば、魔法のようにダイナミックに語ることが可能だし、映画でしか語れない手法があるのさ」。3D映画ブームの到来で本作も技術的な注目を集めているが、「あくまで技術はストーリーを引き立てるもの」と語るゼメキス監督は、最後にフランソワ・トリュフォーが遺した言葉を引用した。「いい映画というものは、真実とスペクタクルの完ぺきなブレンドなのさ。スペクタクルは技術が可能とし、すべてのストーリーは人間の真実に基づいていないといけない。3D映画を推進しているので2Dで映画を撮る予定はないが、2Dがふさわしい題材があれば撮らないわけじゃないよ」とあくまで題材ありきだと語った。そんなゼメキス監督渾身(こんしん)の自信作の公開が待ち遠しい。

映画『Disney'sクリスマス・キャロル』は11月14日より全国公開

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