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宮崎駿の後継者論に終止符 7月の5つ星映画5作品はこれだ!

今月の5つ星

 『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』米林宏昌監督によるスタジオジブリ退社後初の新作や、制作発表時から注目され続けている実写版『銀魂』がついに公開! キアヌ・リーヴスが伝説の元殺し屋にふんした復讐(ふくしゅう)劇の続編のほか、韓国ノワール、ディズニー/ピクサーの人気アニメ『カーズ』シリーズ最新作もピックアップ。これが7月の5つ星映画5作品だ!

犯人は生首に訊け
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どんでん返しが待ち受ける“記憶のミステリー”は『4人の食卓』と同じ

犯人は生首に訊け

 韓国の犯罪映画特集「反逆の韓国ノワール2017」内で上映される本作は、『4人の食卓』以来14年ぶりに日本で劇場公開されるイ・スヨン監督のサイコスリラーだ。主人公は、15年にわたって未解決連続殺人事件が続く町に越してきたバツイチの医師スンフン(チョ・ジヌン)。彼はふとしたことから漢江の解氷と共に発見された首無し死体の事件の犯人が精肉食堂一家だとにらむ……。やたらと陽気な精肉食堂の主人も不気味だし、疑惑を追求するうちに変貌していくスンフンにもハラハラ。果たしてスンフンの疑惑が真実なのか、まったく読めず、主人公が自身の秘めた過去と向き合い衝撃的な運命をたどる展開は『4人の食卓』を思わせる。パク・チャヌク監督の官能ミステリー『お嬢さん』では老け役に挑み、18キロ減量したというカメレオン俳優チョ・ジヌンの熱演は圧巻。ちなみに韓国版のポスターは視点の定まらない主人公がテーブルにつく構図となっているが、映画を見終えるころにはこれが何を示す映像なのか、ド肝を抜かれるはずだ。(編集部・石井百合子)

映画『犯人は生首に訊け』(「反逆の韓国ノワール2017」)は7月1日よりシネマート新宿にて3週間限定公開中、7月8日よりシネマート心斎橋にて2週間限定公開

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ジョン・ウィック:チャプター2
(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) Niko Tavernise
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爽快感アップ!“絶対に怒らせてはいけない元殺し屋”は健在

ジョン・ウィック:チャプター2

 キアヌ・リーヴスが“絶対に怒らせてはいけない元殺し屋”ジョン・ウィックを再び演じる人気アクション第2弾。前作で亡き妻の遺した犬を殺したロシアンマフィアを血祭りに上げたジョンが、今度は妻との思い出が詰まった家をぶっ壊したイタリアンマフィア相手に大暴れする。どんな状況でも必ず敵を確実に殺すジョンの“キリングマシーン”ぶりは健在。敵の数も一気に増え、銃とカンフーを融合させた“ガンフー”を駆使した倒しまくりアクションの爽快感がパワーアップしている。ワインのようにジョンに銃を勧めるソムリエがいたり、防弾仕様のスーツを見繕う仕立屋が登場したりと、男子の心をくすぐる新要素も満載だ。『燃えよドラゴン』にオマージュを捧げた鏡部屋のバトルや、『マトリックス』シリーズのモーフィアスことローレンス・フィッシュバーンとキアヌの再共演など、名作アクション映画にリスペクトを捧げた作風も好感度大。キアヌの本気が炸裂した、まさに究極の殺し屋ごっこに胸が熱くなる。(編集部・入倉功一)

映画『ジョン・ウィック:チャプター2』は7月7日より公開

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メアリと魔女の花
(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
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宮崎駿の後継者論にトキメキ120%で終止符を

メアリと魔女の花

 よく耳にする「宮崎駿の後継者は誰だ」論。その一番槍に挙げられていた米林宏昌監督が、ジブリ愛とともにその論調にとどめを刺しに来た。「そんなことよりアニメを楽しもうぜ!」と。昨今のディズニーアニメーションに代表されるヒーローなヒロインに、タイマンはって勝負できる魅力的な少女メアリの冒険譚は、誰をも子供時代に返す。社会的なメッセージうんぬんはわからずとも、ヒーローが何度転んでも立ち上がる姿に胸を熱くさせていたあの頃。繊細な背景美に支えられる等身大のメアリの姿は、どこか懐かしく、泥臭く、でもひたすら憧れていたヒーローの背中。メアリさん、マジでかっこいい。何度でも会いたくなるヒーローなヒロインがまた一人生まれたことに拍手を。そして、米林監督が信頼する声優・杉咲花神木隆之介のたぐいまれなる才能にも喝采を。(編集部・井本早紀)

映画『メアリと魔女の花』は7月8日より公開

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銀魂
(C) 空知英秋/集英社 (C) 2017「銀魂」製作委員会

まさに“福田雄一版”『銀魂』!

銀魂

 原作は、週刊少年ジャンプで連載中の空知英秋による人気漫画。トレンドの“原作モノ”だ。原作をそっくり再現するなら漫画を読むか、アニメを見ればいいのだから、映画版に意義を持たせるためには、それがまた一つのエンターテインメントとして成立していなければならないはず。そうした意味で、この映画『銀魂』は成功作と言っていいだろう。なぜなら、原作ファンの多くが実写化はありえないとしていた漫画「銀魂」の持つ独特な笑いと、テレビドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズなどで知られる福田雄一監督の持ち前のセンスが見事に融合し、福田版『銀魂』が生まれているからだ。奇をてらった演出の多くは原作の持ち味ゆえのものだが、福田監督の遊び心も随所にちりばめられており、同監督の作品を観たことがある人であれば“らしい”と感じるポイントもいっぱい。また、何よりそれぞれのキャラクターが生き生きとしている。主演の小栗旬をはじめ、菅田将暉橋本環奈長澤まさみ岡田将生らそうそうたる面々の全力っぷりに終始驚かされつつ、声を上げて笑ってしまうシーンと息をのむシリアスな場面のバランスも適度。この夏の1本として、オススメできる作品だ。(編集部・小山美咲)

映画『銀魂』は7月14日より公開

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カーズ/クロスロード
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大人こそ、目頭を熱くさせられる

カーズ/クロスロード

 車たちの世界を舞台にした人気シリーズ第3弾が描くのは、第1弾では傲慢(ごうまん)で怖いものなしのルーキーだったレーシングカーの主人公ライトニング・マックィーンが、次世代の車たちの台頭で“過去の車”となってしまった姿。彼が再起をかけて新たなトレーニングに励むシーンは万人に訴えかけるスポーツ映画の高揚感に満ちているが、ふとした瞬間に「今の自分はもう若き日の自分ではない」と痛感するシーンは大人こそ目頭を熱くさせられ、「引退」とどう向き合うべきなのかというテーマが深く心にしみる。そんな明るさとリアリティーのバランスが絶妙だ。第1弾からマックィーンのスポンサーを務めているサビ取りクリーム会社「ラスティーズ」の2台の粋な計らいにも、マックィーンのメンターであるドック・ハドソンの真実の姿にもホロリ。CGアニメーション技術の向上もすさまじく、大迫力のレースシーンや打ち寄せる波や砂浜といったリアルな背景が、物語に説得力を持たせている。(編集部・市川遥)

映画『カーズ/クロスロード』は7月15日より公開

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