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ロンドン・レズビアン&ゲイ映画祭 英BBCドラマ化常連作家 放送コードギリギリの作品を書き続ける

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出版作はほとんどがドラマ化されている人気作家サラ・ウォーターズ
出版作はほとんどがドラマ化されている人気作家サラ・ウォーターズ - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間4月4日、第25回ロンドン・レズビアン&ゲイ映画祭で人気作家サラ・ウォーターズのトークショーが開催された。ウォーターズの小説「夜愁」(原題ザ・ナイト・ウォッチ)を映像化した英国の国営放送BBCによるドラマは、この春本国にて放映予定。映画祭では同日、本作の特別先行上映も行われた。

 ウォーターズ作品がBBCでドラマ化されるのは、今回が3度目となる。彼女がこれまでに出版した小説は5作品となっており、出版する本が次々にドラマ化されているといえる。自身もレズビアンであり、大学時代に初めて女性に対して恋心を持ったというウォーターズ。歴史の中でレズビアン描写がストーリーに絡み合い、ドラマチックに展開する作品を書き続けている。優れた時代劇を多く生み出しているBBCとは相性がいいようで、「テレビでは、とてもよく表現できることがある」と自作のドラマを高く評価している。

 ウォーターズは、出版さえ危ぶまれたという作品が、BBCドラマ「ティッピング・ザ・ヴェルヴェット(原題)/Tipping the Velvet」にもなるという、作家として幸運なデビューを果たした。「BBCで夜9時台にディルドー(男性器をかたどった性遊具)を放映したのよ!」と聴衆を笑わせながら、ウォーターズは「今ではレディー・ガガのビデオでだって、(ドラマに主演した)レイチェル・スターリングみたいな人が見られるようになった」と時代がセクシャルマイノリティーの人々を前面に出すことにオープンになってきていることを喜んだ。

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 また、こちらもBBCドラマとなった「荊の城」に関しては「心から役に入り込んでくれた」と主演のサリー・ホーキンスを大絶賛。「ザ・ナイト・ウォッチ(原題)/The Night Watch」をはじめ、ロンドンを舞台にした作品が多いことについては「ヴィクトリア朝社会を書くときには、そこにヴィクトリア朝のものがまだあるし、今回のように大戦中を舞台にするときにも、ちゃんと戦時中のものが残っている。ロンドンは歴史が層になっているから大好きなの」とウェールズ出身のウォーターズは語った。

 トークショー後にはサイン会も行われた。ドラマのいち早い鑑賞にサイン本の入手と、ファンにとってはうれしい1日になったようだ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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