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日本映画をもっと楽しむ(連載)

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ハリウッドの大作の影にかくれて、普段は見逃しがちな日本映画。このコーナーではそんな日本映画の中でも、特にミニシアター系やイベント上映などを中心に紹介していきます。第1回は、撮影もクライマックスにさしかかっている映画『押切』の現場取材をリポート!

 5月25日夕方東映撮影所第3スタジオ内。ちょうどセットを組み立てているところで、何人かのスタッフが忙しそうに行ったり来たりしている。モニターをチェックしながら指示を出している声意外は、それほど大きな物音もせず意外と静かだ。アパートの一室が舞台となっているが、CG合成のシーンも多い作品なので準備も大変そう。暗い中でクロマキーの緑色が目立つ。やがて「テストです」の声が。バチバチッと電気がショートするような大きな音がして、ついたての向こう側から青白い光が見える。いかにも怪奇映画の現場という感じだ。その間、キャストの皆さんはというと、イスに座って待ちの状態。主演の徳山くんと初音ちゃんも、制服姿でおしゃべりしている。徳山くんはちょっとお疲れのようす。初音ちゃんは想像どおり、しっとりと落ち着いた雰囲気。

 さて、合成シーンの撮影が終わり、次はいよいよ役者さんたちの登場。主人公の二人が迫り来る“何か”に怯えるという、クライマックス・シーンである。ついたての向こう側に回ってみると、徳山くんと初音ちゃんがアパートの一室に座り込んでいる。目を凝らすと、奥には一人の青年が倒れていた。ふと気が付くと隣にはタバコ片手に佐藤善木監督の姿が。「どの位 置にいればいいのか、よくわかんないよ~」と笑顔で聞く徳山くんに、いくつかアドバイスをしている。何度かリハーサルを繰り返した後、ようやく本番。一発でOKが出ると、徳山くんと初音ちゃんにも笑顔が見えた。現場にも一気に和やかな空気が流れる。さっき撮影が終わったシーンと今のシーンが合成されるはずだから、青白い閃光と共に何か異常な事態が起きる、という感じなのかな?想像は膨らむが、後は完成した映画を観てからのお楽しみということにしてこの日は撮影所を後にした。

文・構成:今 祥枝

■次回予告■
6月中旬に徳山秀典くん&初音映莉子ちゃんをフィーチャーします。お楽しみに!

 

 

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