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実写ゴールデンカムイは「熊の映画」膨大な時間を費やした監督のこだわり

『ゴールデンカムイ』もうひとり(一匹)の主役ともいえるヒグマ
『ゴールデンカムイ』もうひとり(一匹)の主役ともいえるヒグマ - (C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 野田サトルの人気漫画を山崎賢人(崎はたつさき)主演で実写化した『ゴールデンカムイ』を監督した久保茂昭監督が、物語の重要な要素のひとつである、“ヒグマシーン” へのこだわりを明かした。

【動画】『ゴールデンカムイ』撮影の舞台裏・徹底解剖スペシャル映像

 日露戦争直後、明治時代末期の北海道を舞台に、戦争の英雄・杉元佐一とアイヌの少女アシリパ(山田杏奈)が、莫大なアイヌの埋蔵金をめぐって、凶悪な脱獄囚や歴戦の戦士たちと争奪戦を繰り広げる本作。個性的なキャラクターはもちろん、北海道が育んだ動物たちも本作の魅力のひとつであり、なかでもヒグマは、最大の脅威にして、多くの恵みを得られる存在として、重要な役割を果たす。(アシリパの「リ」は小文字が正式表記)

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 実写化においても、ヒグマの存在は肝だったといい、久保監督は「もちろん映画はエンターテインメントではあるのですが、ヒグマの迫力や怖さがリアルに伝わらないと、お客さんが冷めてしまうと考えていました。松橋(真三)プロデューサーからも、『ゴールデンカムイ』は熊の映画でもあると言っていただいたので、それをVFXチームにも伝えて、徹底的にこだわろうと意思疎通をしていました」

 実際に雪山で展開するヒグマと杉元たちの戦いを表現するには、膨大な時間がかかったといい、「本物の熊はもちろん、熊が出てくる映画など、調べられるものは全部調べて、野田先生からもご意見をいただいたり、撮影が始まる前からずっと詰めていきましたね」という久保監督。

 撮影の半年以上前からテスト撮影を行い、その段階からヒグマのCGを作成。「素材を渡して3か月後ぐらいに、2、3カットがあがってくるような感じでした。山の中で杉元とヒグマが出会うシーンだったのですが、そこからヒグマの毛並みといった部分のディテールや、もし夜に撮影した場合はどこまでリアルに表現できるのかといった点を確認したりして、相当な時間がかかりました」

冒頭からすさまじい戦闘が描かれる二〇三高地のシーン(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 文字通り休み返上でヒグマシーンに取り組んだという久保監督は「VFXチームからは、ヒグマのシーンが一番制作に時間がかかるので、早めに撮影をしてほしいと言われていました。ヒグマのシーンを撮ったら、翌週には編集した状態で映像を渡すぐらいでなければ間に合わないと。すべてその通りにはいかなかったのですが、とにかく何とかしようと必死でした。実は冒頭の二〇三高地の戦闘シーンもかなりの時間がかかると言われていたので、撮休の期間はとにかく編集にあてていましたね」と明かしている。(編集部・入倉功一)

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