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【ネタバレ解説】『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』ここがMCUフェーズ5に直結!

フェーズ5に関するリンクがたっぷり!

 さまざまな感動が詰まった映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』には、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)フェーズ5へとリンクするキャラクターや小ネタがたっぷり! 前作や原作コミックへの目配せも仕掛けられている。(文・平沢薫)

※本記事はネタバレを含みます。映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』鑑賞後にお読みいただくことをおすすめします。

ココがMCUフェーズ5に直結!

ヴァルが参加するアンチヒーロー集団「サンダーボルツ」(今年9月に開催された「D23 Expo」より)

 まず大きなリンクは、コンテッサ(伯爵夫人)とも呼ばれるヴァルことヴァレンティーナ・アグレラ・デ・フォンテーヌジュリア・ルイス=ドレイファス)の登場。彼女は、MCUフェーズ5の注目作『サンダーボルツ(原題) / Thunderbolts』(2024年7月26日全米公開)の重要人物である。同作はマーベルのアンチヒーローチームを描く作品で、チームメンバーを集めているのが彼女なのだ。

 MCUではドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で初登場してUSエージェント(ワイアット・ラッセル)を勧誘。映画『ブラック・ウィドウ』のエンドクレジットシーンで“二代目ブラック・ウィドウ”ことエレーナ(フローレンス・ピュー)と交渉済みであることも描かれ、着々とメンバーを集めている。ちなみにコミックでは、ヴァルはS.H.I.E.L.D.のエージェントで後に悪の組織との関係が判明、ニック・フューリーの恋人だったこともある。本作のヴァルはCIAの長官。CIA捜査官エヴェレット・ロス([マーティン・フリーマン)の元妻という設定は、MCUオリジナルだ。

 また、劇中のニュース番組には『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(2023年2月17日日米同時公開)とのリンクが確認できる。ワカンダの外交方針を報じるニュースの画面下のテロップでは、アントマンことスコット・ラングが自伝「Look Out for the Little Guy」を出版したことが報道されているが、今年のサンディエゴ・コミコンで発表された映画の予告映像にもスコットが自伝を読むシーンがあった。この自伝ネタは新作にも登場しそうだ。

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リリ・ウィリアムズは帰ってくる

 そして、本作でシュリに協力する若き天才発明家リリ・ウィリアムズ(ドミニク・ソーン)は、2023年秋配信開始の新ドラマ「アイアンハート(原題)/ Ironheart」の主人公。彼女が自作のアーマーで飛行する時の、アーマー内の彼女の状況を描く映像は『アイアンマン』シリーズの同じシーンにそっくり。原作コミックではトニー・スターク/アイアンマンの継承者となる彼女が、MCUではどう描かれるのか。ドラマシリーズへの期待が高まる。

 さらに、ネイモア(テノッチ・ウエルタ)がシュリ(レティーシャ・ライト)に自分の過去を説明する際、「自分はミュータントだ」と発言するが、MCUでミュータントという単語がはっきり登場するのは今回が初めて(ドラマ「ミズ・マーベル」では、mutation“突然変異”という言葉が登場している)。これも今後のMCUへの布石かもしれない。マーベルでミュータントといえば、やはりX-MENだろう。『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』のプロフェッサーX、『デッドプール』最新作のウルヴァリンに続き、MCUにさらなるミュータントが登場する可能性がある。

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前作『ブラックパンサー』とのリンク

ラモンダ女王の名ゼリフも再登場

 冒頭でシュリが祈る豹神バストは前作でも言及され、『ソー:ラブ&サンダー』では神々が集うオムニポテンス・シティで姿を見せていた。また、ティ・チャラの葬儀では、彼が前作で王位への挑戦を受けたときに使った槍と盾が棺の隣に置かれている。

 前作の名ゼリフも再登場。ティ・チャラが王位に挑戦するエムバクと戦って劣勢になった時、ラモンダ女王はティ・チャラに「あなたが何者か示しなさい(Show him who you are! )」と呼びかけた。本作では、シュリがネイモアと戦って彼を殺しそうになった時、シュリの心中に現れたラモンダが同じ言葉を投げかける。

 さらに、前作のセリフを踏まえたネタも見られる。エムバクがワカンダの評議会に出席するときにニンジンをかじっているのは、前作で初対面のロス捜査官が話そうとすると、猿の吠え声で威嚇して「次に口を聞いたら、子供に食わせる」と言ってから「冗談さ、俺はベジタリアンだ」と言ったことを踏まえたものだろう。

MCUやコミック関連の小ネタも

オコエの今後も気になる!

 本作には、MCU作品に声の出演をしているレイク・ベルがカメオ出演。アニメシリーズ「ホワット・イフ…?」でブラック・ウィドウの声を、『スパイダーマン:スパイダーバース』でヴァネッサ・フィスクの声を担当した彼女は、本作にヴィブラニウムの鉱床を探す専門家の一人・グレアム博士役で出演している。

 劇中では、『マイティ・ソー』シリーズ関連のイースターエッグも存在。ラモンダ女王の訃報を伝えるニュース画面のテロップに、ソーの王国アスガルドの民がミッドガルドに築いた国ニュー・アスガルドとの間の条約が交渉中だというニュースが表示されている。

 そして、コミックを踏まえたアイテムも登場する。シュリが国王親衛隊(ドーラ・ミラージュ)のために新たなアーマースーツを開発し、ミッドナイト・エンジェルと命名してオコエが不満そうな顔をする。コミックでは、ミッドナイト・エンジェルという名称は、ドーラ・ミラージュのエリート部隊の名前で、スーツデザインや配色は、コミック版を意識したものになっている。

 原作との違いでは、ミッドクレジットシーンに登場するティ・チャラの息子の設定も映画オリジナルだ。コミックにもティ・チャラの息子は登場するが、名前はアザリ(Azari)。ブラックパンサーとストームの間の息子で、2008年の「Next Avengers: Heroes of Tomorrow」に初登場し、ブラックパンサーになる。今後のMCUでは、ティ・チャラの息子がどう描かれていくのかも楽しみだ。

『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は全国公開中

(C) Marvel Studios 2022

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