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第9回:藤井まゆみのとまとさんの言うとおり!? - 2016年2月公開作品編

とまとさんの言うとおり!?

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アメリカの大手映画レビューサイト Rotten Tomatoes の批評家満足度を基に、2月公開作品をランキングでご紹介。さらに Rotten Tomatoes の批評家たちが選んだベスト5に対して、ニコニコ生放送「元祖シネマざんまい」にも出演している映画コメンテーターでモデルの藤井まゆみが、独自の視点で切り込みます!

Rotten Tomatoes ベスト5

第1位:『キャロル』批評家満足度:94%
第2位:『オデッセイ』批評家満足度:93%
第3位:『スティーブ・ジョブズ』批評家満足度:85%
第4位:『ヘイトフル・エイト』批評家満足度:75%
第5位:『ディスクローザー』批評家満足度:74%

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まゆみ’sチェック!
キャロル
(C) NUMBER 9 FILMS (CAROL) LIMITED / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED

『キャロル』
 高級百貨店でアルバイトとして働くテレーズは、そこに子供のクリスマスプレゼントを買いにきた美しい女性キャロルに出会う。『太陽がいっぱい』の小説家パトリシア・ハイスミスによる禁断のラブストーリーは、1952年のニューヨークを舞台に、テレーズとキャロルの心の中をゆっくりと映し、彼女たちの愛の行方を追う。テレーズを演じたルーニー・マーラと、キャロル役のケイト・ブランシェットの実力派女優二人による演技は、映画を濃密な芸術色に染めていく。当時のファッションを忠実に再現したコスチュームやタバコの煙、数々の名曲と共に映し出される情緒深い風景の美しさにも、目が奪われる。『エデンより彼方に』や『アイム・ノット・ゼア』も記憶に新しいトッド・ヘインズ監督によって作り出された、丁寧で柔らかい映像は女性の心をつかむはず。

オデッセイ
(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

『オデッセイ』
 火星でのミッション中、仲間から死亡したと思われて一人火星に取り残されてしまった宇宙飛行士、マーク・ワトニーのサバイバルが繰り広げられる。ベストセラー小説を基にした本作は、巨匠リドリー・スコット監督の明確な演出と、俳優マット・デイモン本人が持つ頭の良いイメージが役にピッタリとハマったことが、映画に説得力を与えている。また、ワトニーを地球に帰還させようとする登場人物たちが全員魅力的に描かれていることもうれしい。壮大なSF映画というイメージを覆し、一人の男を描くことで生きることの大切さをうたい、誰もが共感できる“地に足が着いた”映画に仕上がっている。2時間オーバーの作品だが、笑いとスリルに満ちあふれたストーリー、心地よい音楽など、全ての要素がプラスとなり観客をまったく飽きさせない。

スティーブ・ジョブズ
(C) Universal Pictures (C) Francois Duhamel

『スティーブ・ジョブズ』
 故スティーブ・ジョブズ氏に関する物語が多方面で伝えられる中、何を選びどう伝えるかが映画のポイントとなる。本作は名脚本家アーロン・ソーキンのズバ抜けた脚本センスが、成功に導く鍵になっている。天才といわれ、完璧主義ゆえに周りの人間たちから嫌われた男のドラマは、1984年のMacintoshの新製品発表会の40分前から始まり、1988年のNeXT Cube発表会、そして1998年のiMac発表会の裏側が、舞台のように3幕に分けてつづられる。発表会のステージに登壇する手前までを、ジョブズ役のマイケル・ファスベンダーと、長年彼を支え続けた部下ジョアンナ役のケイト・ウィンスレットを中心に圧巻の演技で展開。漠然とした自伝的映画にせず、役者の会話でストーリーの背景を見せる個性重視の娯楽作。

ヘイトフル・エイト
(C) MMXV Visiona Romantica, Inc. All rights reserved.

『ヘイトフル・エイト』
 脚本の流出により一度お蔵入りになるも、その後行われた朗読会で観客の絶賛を得て実現化したクエンティン・タランティーノの最新作。吹雪で山の上の紳士洋品店に偶然集まった8人の他人たちによる密室劇は、巧妙に練り込まれたセリフで3時間近い上映時間ながら観客を惹(ひ)きつける。おなじみのタランティーノ俳優の顔が並ぶ中、不気味な笑みを浮かべる紅一点のジェニファー・ジェイソン・リー、デミアン・ビチルら新メンバーも出演。毎度のさりげない(?)タランティーノ登場にもニヤついてしまう。計算し尽されたトラップは、タランティーノの長編映画監督デビュー作『レザボア・ドッグス』の進化系とも言え、アガサ・クリスティーもぶっとぶ超A級のミステリー小説のよう。舞台化も期待したくなる世界観は、さすがタランティーノ。

ディスクローザー
(C) 2013 Felony Film Holdings Pty Limited, Screen Australia and Screen NSW

『ディスクローザー』
 エリート刑事であるマルは、同僚たちと酒を飲んだ夜、帰宅途中だった車で自転車に乗った少年をはねてしまう。しかし、マルは事件の目撃者として警察に通報。偽りを知りながら隠し、マルを守ろうとするベテラン刑事のカール。そして、若い刑事のジムは正義感からマルの犯した罪を暴こうとする……。脚本は、事実を捏造してしまった重圧に耐えられなくなるマルを演じたジョエル・エドガートン自らが担当。3人の刑事それぞれの思惑や行動を通して、人間の心理を見事に捉えているストーリーには、「自分だったらどうするか?」と鑑賞後に考えさせられること間違いなし。罪という言葉の本質を問う。エドガートンを含む物語の軸となるベテラン俳優、トム・ウィルキンソンと若手新進ジェイ・コートニーによる演技が見ものの極上の映画である。

まゆみ’s ベスト5

第1位:『オデッセイ』
第2位:『ヘイトフル・エイト』
第3位:『スティーブ・ジョブズ』
第4位:『キャロル』
第5位:『ディスクローザー』

 2月はほとんどが、今年の第88回アカデミー賞にノミネートされた一級品ぞろい。ランキングという言葉を使いたくない、すばらしいクオリティーの作品ばかりだった。今回は、作り手による「映画愛」を感じ取れる順にした。アカデミー賞作品賞候補作の『オデッセイ』は、リドリー・スコット監督による全キャストへのリスペクトに心が躍り、『ヘイトフル・エイト』は敷き詰められたタランティーノ節に釘付けになった。演技力が牽引する『スティーブ・ジョブズ』の高いセンスと『キャロル』の美しさ、『ディスクローザー』の刑事3人の心理描写を観察する面白さ。どれも観る価値が十分にある作品で、比較することが非常に難しい月だった。

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プロフィール
プロフィール

◆ 藤井まゆみ Mayumi Fujii Twitter:@mayumi_fujii
オフィシャルブログ:『藤井まゆみのシネマジャーナル』2010年に第一回 国民的"美魔女"コンテスト「美肌魔女賞」を受賞。以降、Team美魔女のメンバーとして各方面で活動中。大の映画好きがきっかけで6年間ロサンゼルスの映画留学を経験した豊富な知識を生かし、 "映画を観て美しくなろう!"をコンセプトに「美に効くサプリ」として映画を紹介する、映画 "ビューティ" コメンテーターとして活動をスタート。
【映画関連】
<記事>
・2013年5月~ 映画エンタメ情報『シネマカラーズ』、美に効く映画[サプリ]連載
・2014年12月~ トレンドミックスマガジン『VANITY MIX ヴァニティ・ミックス』、藤井まゆみの魔ジカルCINEMA 連載
【雑誌・広告】
2010年~ 光文社「美STORY」
2012年 小学館 「週刊ポスト」グラビア出演
2014年 ショップチャンネル 藤井まゆみプロデュース「BE GENE」
2014年~ 美サロ イメージキャラクター

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