ADVERTISEMENT

ニコラス・ケイジ還暦!キャリア絶頂から借金地獄、再評価&日本人妻と幸せを手にするまでを振り返る

赤が似合うニコラス・ケイジ(先月撮影)
赤が似合うニコラス・ケイジ(先月撮影) - Tim P. Whitby / Getty Images for The Red Sea International Film Festival

 1月7日はニコラス・ケイジの60歳の誕生日だ。青春映画でデビューし、映画『リービング・ラスベガス』でオスカー主演男優賞を受賞したケイジは、1990年代半ばからおよそ10年にわたり、ハリウッドを代表するアクションスターとして活躍した。その後、キャリアは低迷し、私生活でトラブルに陥るも、最近はまたキャリアのルネサンスを迎えている。そんな彼の半生を振り返ってみよう。(文:猿渡由紀)

【画像】ラブラブ!ニコラス・ケイジ&リコ・シバタ夫妻

 本名はニコラス・コッポラ。叔父はフランシス・フォード・コッポラで、ソフィア・コッポラロマン・コッポラジェイソン・シュワルツマンはいとこにあたる。幼い頃から演技に興味を持ち、18歳の時、ハイスクール映画『初体験/リッジモント・ハイ』で映画デビュー。この時は本名で出演したが、親戚のコネと言われるのが嫌で、仕事ではニコラス・ケイジを名乗ることにした。名前の由来は、マーベルコミックのスーパーヒーロー、ルーク・ケイジだ。

ADVERTISEMENT

 2作目の映画『ヴァレー・ガール』では初めて主演を経験。叔父が監督する『アウトサイダー』のオーディションではマット・ディロンに役を取られるも、コッポラの次の映画『ランブルフィッシュ』ではディロンと共演した。ミュージシャンとしてロサンゼルスに引っ越してきたものの仕事にあぶれていたジョニー・デップと友達になり、「俳優になれば」と自分のエージェントを紹介してあげたのは、この頃だ。

 1980年代後半からは、ジョエル&イーサン・コーエン兄弟監督の『赤ちゃん泥棒』、シェール主演の『月の輝く夜に』、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞したデヴィッド・リンチ監督の『ワイルド・アット・ハート』など、映画通に愛される作品で実力を発揮。アルコール依存症の男性を演じた1995年の『リービング・ラスベガス』でオスカーを受賞してからは、『ザ・ロック』『フェイス/オフ』『8mm』『60セカンズ』『ナショナル・トレジャー』など、メジャースタジオのアクション超大作への主演が続いた。そんな中でも、スパイク・ジョーンズの『アダプテーション』でまたもやオスカーに候補入りしたり、『ソニー』で監督に挑戦したりするなど、違ったことに挑戦してもしている。

ADVERTISEMENT

 絶好調のキャリアに変化が訪れたのは、2009年ごろ。大型予算をかけた『スパイ・アニマル Gフォース』や『魔法使いの弟子』が興行的に振るわず、中規模予算の主演作『ドライブ・アングリー3D』は9位デビュー、『ゴーストライダー2』も期待外れに終わる。メジャースタジオからの電話は、いつしか全く鳴らなくなった。

 折しもそんなタイミングで、彼の人生は最悪の危機を迎える。ハリウッドで最も稼ぐ俳優の一人だった彼は、マリブの豪邸のほか、バハマの島、ヨーロッパの城、ニューオリンズの呪われた家など多数の不動産を購入したのだが、2009年IRS(アメリカの税務署に当たる)から、未払いの固定資産税についての通達が来たのだ。ほかに所得税の未払いもあり、多額のローンを払えなくなって、銀行から訴訟を起こされてしまった(その数年後には、彼の友人ジョニー・デップが同じような状況に直面することになる)。

 周囲には自己破産を勧めてくる人もいたが、ケイジは働いて返すと決意。以後、1年に4、5本、あるいはそれ以上のペースで、低予算の映画に出演してきた。それらの作品の多くは、北米で配信スルー扱いだったため、「そういえばニコラス・ケイジはどこに行ったのだろう」という声も聞こえたが、本当のところ、彼は他のどんな俳優よりも多くの映画に出ていたのである。

ADVERTISEMENT

 だが、この2年ほどの間、『PIG/ピッグ』、自分自身を演じた『マッシブ・タレント』、ブラックコメディー『ドリーム・シナリオ(原題) / Dream Scenario』などで、ケイジの名前は再び業界で話題に上るようになった。日本では劇場未公開、アメリカでも興業は振るわなかったものの、『レンフィールド』では久々にメジャースタジオ映画に出演してもいる。彼にはちょっとしたルネサンスが訪れたのだ。

リコ・シバタ
日本人妻リコ・シバタとラブラブ! - Phillip Faraone / FilmMagic / Getty Images

 それは歓迎に違いないが、もっと大事なことに、私生活が充実している。彼は、今、ラスベガスの家に(節約のため、州税を払わなくて良いネバダ州に引っ越した)、日本人の妻リコ・シバタ、1歳の娘と一緒に住んでいる。3回の離婚歴、加えて1回、結婚直後に取り消しをしている彼には(結婚取り消しの相手も日本人だった)、息子が2人、孫も2人いる。しかし、娘を持つのは初めてで、そのことを楽しんでいる様子。借金を完済して身軽になったこともあってか、家族と時間を過ごすために、映画はあと3、4本で終わりにしようかと考えているようだ。

 愛する妻と出会ったのは、ひたすら出演した映画の中の1本、園子温監督作『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』だった。日本の撮影現場で、彼女はエキストラとして働いていたのだ。つまり、せっせと働いたからこそ、運命の女性に出会えたということ。人生には良いことも悪いこともあるが、何がどこでどうつながるのかわからない。そんな経験を乗り越えたケイジは、残りの人生をどう堪能していくのだろうか。

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT