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宮沢氷魚『エゴイスト』で美しい恋人役 松永大司監督が魅力語る

『エゴイスト』より宮沢氷魚&鈴木亮平
『エゴイスト』より宮沢氷魚&鈴木亮平 - (C) 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会

 エッセイスト、高山真の自伝的小説に基づくR15+映画『エゴイスト』(公開中)で鈴木亮平演じる主人公の恋人を好演し、「かわいい!」と注目を浴びる宮沢氷魚。メガホンをとった松永大司監督が9日に行われたシネマトゥデイの動画配信番組「シネマトゥデイ・ライブ」(毎週木曜夜7:30~)でその魅力を語った。

【動画】じゃれ合う鈴木亮平&宮沢氷魚

 本作は、14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分を押し殺しながら思春期を過ごした過去を持つファッション誌編集者・浩輔(鈴木)と、シングルマザーである母(阿川佐和子)を支えながら暮らすパーソナルトレーナー・龍太(宮沢)の激しく切ない愛の行方を追う物語。映画『ピュ~ぴる』『トイレのピエタ』などの松永大司監督がメガホンをとった。

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 昨年放送の朝ドラ「ちむどんどん」ではヒロイン(黒島結菜)の夫役で注目を浴び、同年は『グッバイ・クルエル・ワールド』、声優として参加したアニメーション『君を愛したひとりの僕へ』『僕が愛したすべての君へ』と映画公開が相次いだ宮沢。『エゴイスト』で演じる龍太は、自らのセクシャリティーに悩んできた主人公・浩輔を魅了し、彼の人生に輝きをもたらす役どころだ。

 松永監督いわく、宮沢はパーソナルトレーナーの設定のため撮影に入る前に1か月半程かけて所作を覚えて撮影に臨んだ。そして松永監督が会った時には「彼は龍太をできる」と感じたそうで、そこからリハーサルなどで役を詰めていったという。本作のオファーを受けた理由について宮沢は「動機となったのは個人的な体験がありまして。僕の15年来の友人がゲイなんです。彼と知り合ってからというものの、彼は心地よく過ごせる居場所をずっと探しているんだなと感じましたので、この映画をつくることで、その友人のために何か少しでもできないかと。そしてLGBTQコミュニティーのためにも、何かできるのではないかと思いました」と先ごろ行われた外国特派員協会記者会見で真摯に語っていた。

 浩輔と龍太は惹かれ合いながらも、その関係は複雑な事情をはらんでいる。松永監督は二人の関係に「『エゴイスト』とタイトルにあるように、もしかしたら浩輔の愛はまっすぐすぎて相手にとっては暴力的かもしれない」と思いを巡らせながら、宮沢の演技を「浩輔の大きな愛情を龍太が素直に受け取れない瞬間があるんですよね。それを、本当にささいなことなんですけど表している瞬間がいくつかあって。例えば浩輔が龍太に何かを贈る時に素直に受け取れない気持ちがあるというのを丁寧に表現したかったのですが、そこで宮沢がささいな表情を作ってくれたのは大きいと思います」と回顧。

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 「龍太にとっては手放しで喜べないというか。その愛情を受け取ることでまた自分が頑張らなければいけない。例えば自分を応援してくれている人がいてその気持ちはわかるし、自分も頑張りたいんだけど、そのことでプレッシャーもありますよね。それをわかりやすく表現してほしいとも思わないんです。一瞬生まれる迷いみたいなものを見たいと思っていたのですが宮沢さんが丁寧に表現してくれて、それは毎回大事にしていました」と宮沢を称えている。

 宮沢は現在、初の時代劇に挑んだ映画『レジェンド&バタフライ』が同時公開中。同作では明智光秀にふんし、これまでの光秀像を覆す怪演を見せており、打って変わって可憐なイメージをみせる『エゴイスト』と見比べるのも一興だ。(編集部・石井百合子)

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