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『エゴイスト』鈴木亮平&阿川佐和子の二度と撮れないシーン 松永大司監督が明かす撮影の裏側

『エゴイスト』より
『エゴイスト』より - (C) 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会

 2月10日に封切られた鈴木亮平宮沢氷魚共演のR15+映画『エゴイスト』(公開中)の松永大司監督が、鈴木亮平と阿川佐和子の「二度とこれは撮れないと思った」というシーンの撮影の裏側を明かした。9日に行われたシネマトゥデイの動画配信番組「シネマトゥデイ・ライブ」(毎週木曜夜7:30~)で語った(※一部ネタバレあり)。

【動画】松永大司監督『エゴイスト』の撮影裏を語る

 エッセイスト、高山真の自伝的小説を映画『ピュ~ぴる』『トイレのピエタ』などの松永大司監督が映画化する本作。鈴木が14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分を押し殺しながら思春期を過ごした過去を持つファッション誌編集者・浩輔に、宮沢がその恋人で、シングルマザーである母を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太にふんする。

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 龍太の母・妙子を演じているのが、2021年3月末まで放送されたトーク番組「サワコの朝」などでインタビュアーとしても知られるエッセイスト、タレントの阿川佐和子。日曜劇場「陸王」(2017)やドラマ「チア☆ダン」(2018)、Amazon配信映画『HOMESTAY(ホームステイ)』(2022)などで女優としても活躍の場を広げる阿川だが、『エゴイスト』では彼女のキャリアに刻まれるであろう好演を見せている。

~以下ネタバレ含みます~

 『エゴイスト』でとりわけテイクを重ねた一つが、浩輔が妙子にあるモノを渡すシーン。ここで松永監督が阿川に伝えたのが「受け取りたくなかったら受け取らなくてもいい」というディレクション。「もちろん台本には結論が書かれているわけですが、もしそこに到着しなかったらそれでいいですと。無理に台本の通りにしないでくださいと言いました。だから鈴木さんも阿川さんもお互いに必死だったと思います。“相手のことを思ってのこと”“でも受け取りたくない”というせめぎ合い。でもOKのカットを撮ったときに、“この映画撮れたかも”と思いました。作品を表す一つのシーンで、二度とこれは撮れないとも思いました」と振り返る。

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 これは「台本がすべてではない」という松永監督のスタンスによるものであり、「台本って重要な共通言語だと思うんです。だけど、時に面白さを損なうこともある」とも。「演じている人が納得できていないと、観ている人にはお膳立てされたシーンになってしまう。先が見えてしまったらハラハラしないですよね。それは面白くないのではないかと。二人のたどりつくところに観ている人が納得することが絶対大事なわけで、そうしないことには映画を進められないと思ったので粘りました」

 本作はキャストを近距離、手持ちカメラで映し、1シーン1カットの長まわしのスタイルで撮影を行っている。「だから芝居じゃないんですよね。フィクションだけどそこにドキュメンタリー的瞬間を撮りたいと思っていて。だからシンプルにそこに立ってもらえばいい。セリフを言うことが役者の仕事というわけではないですし、大切なことはその先にあると思います」

 相手に「与える」ことで愛を示す自身の姿に葛藤する浩輔、彼の愛を受け入れようとするも迷いを見せる龍太。全編にわたってきめ細やかな表現に徹した鈴木と宮沢、そして阿川の演技にネット上で絶賛の声が相次ぎ、映画・ドラマアニメのレビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」で5つ星中4.1、Yahoo!映画レビューで5つ星中4(共に2月13日時点)の高評価を得ている。(編集部・石井百合子)

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