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山田孝之監督、モニターに映る松田龍平に感激「ずっと見ていたい」

第33回東京国際映画祭

『ゾッキ』が映画初監督作となる山田孝之
『ゾッキ』が映画初監督作となる山田孝之

 俳優の山田孝之が7日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた第33回東京国際映画祭での『ゾッキ』舞台あいさつに出席し、初監督を務めた映画の撮影現場を振り返った。この日は、映画を共同制作した竹中直人監督や齊藤工監督をはじめ、松井玲奈森優作松田龍平大橋裕之(原作)、倉持裕(脚本)、鈴木寿明(愛知県蒲郡市長)も来場した。

 今年の東京国際映画祭で「TOKYOプレミア2020」部門のワールド・プレミア作品として上映された本作は、大橋が2017年に発表した初期作集「ゾッキA」「ゾッキB」を原作に、ありふれた日常に巻き起こる不思議な笑いを描くヒューマンコメディー。松井、森、松田に加えて、吉岡里帆鈴木福満島真之介安藤政信ピエール瀧など豪華キャストが名を連ねており、ロケは大橋の生まれ故郷である愛知県蒲郡市で行われた。

 『ハード・コア』『デイアンドナイト』などで映画のプロデュース経験はあるものの、監督は初めての山田は、「特に大きなことが行われる映画ではないので、皆さんの心も大きく変化していないでしょうけど、何か少し起きていたらいいなと思います」と鑑賞後の観客に向けてあいさつ。

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 山田監督のもとで芝居に挑んだ松田は「着の身着のまま旅に出る男を演じました」と役柄を伝えると、「同い年で俳優の山田君の初監督作品で、すごい刺激のある現場でした。めっちゃ楽しかったです」と笑顔。また、「山田くんは終始ニヤニヤしているので、その顔を見るだけで楽しくなっちゃった」と山田監督に視線を送ると、監督も「長編の監督は初めてのもので、モニターに松田龍平が映っているわけですよ。もううれしくて、ずっと見てたいな……とニヤニヤしていました」と当時の思いを打ち明けた。

 「他の役者さんには熱い思いをぶつけていました」とも明かした松田。山田監督は「それ(松田)以外の方々は、僕が初監督ということで絶対に舐めてくるとわかっていたので、まずマウントを取らなければいけない。恐怖で潰してやろうと思って、『やれよ、コノヤロー!』以外は何も言っていないです」とぶっちゃけ、会場の笑いをさらった。

 そんな本作の発起人となった竹中監督は、2018年に原作を知り、「どこか切なくて、悲しくて、不思議で、でたらめで、ちょっと狂っていて、震える思いで絶対に映画にしたいと思った」と回顧しつつ、「この時間自体がうれしくて、こんなに早く映画になるとは思っていなかった……」と感激しきり。そして、「必ずやるんだ! という夢を持っていればちゃんと叶うんだなと深く思いました」と喜びいっぱいに話していた。(取材:錦怜那)

映画『ゾッキ』は2021年春全国公開

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