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オスカー受賞『スポットライト』神父による児童性的虐待を暴いた記者たちは「いい意味で時代遅れ」

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マイケル・キートンとウォルター“ロビー”ロビンソン
マイケル・キートンとウォルター“ロビー”ロビンソン - Photo by Kerry Hayes (C) 2015 SPOTLIGHT FILM, LLC

 今年2月に発表された米アカデミー賞で作品賞・脚本賞をW受賞した映画『スポットライト 世紀のスクープ』において、実在の記者・ウォルター“ロビー”ロビンソンを演じた俳優のマイケル・キートンが、今作で取り上げた記者たちを「いい意味で時代遅れ」と称賛するインタビュー映像が公開された。

 本作は、神父たちによる児童への性的虐待を、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽していたという事件に迫ったアメリカの新聞「The Boston Globe」の記者たちによる実話をトム・マッカーシー監督が映画化した社会派ドラマ。「小さな記事が世界を動かすこともある。この事件も最初は地元紙で報じられた。“神父が児童を虐待してる”とね。それを追った記者の勇敢さが世界を動かしたんだ」と本作の題材が世界に与えた影響を再認識するマイケル。

 「物語の背景には、ジャーナリズムの存続問題がある。自分の足で取材する報道記者が減っているらしい。今作で取り上げた記者はいい意味で時代遅れなんだ。彼らこそ報道記者のあるべき姿だが、今はそうやって取材する人は少ない。だから彼らこそ記者の手本だ」と自らも演じることになった記者たちを称賛する。そして映画化するにあたって、「(監督の)トムは信念を持って今作に臨んだ。誠実に物語を紡げば必ずいい作品になる。いい作品は必ず注目されるとね。実際、試写の時は作品に夢中になる観客ばかりだった」と自信に満ちた様子のマイケルだった。

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 一方でマイケルが劇中で演じていたウォルター本人もインタビューに応じ、事件の一連の流れを振り返ると同時に、「報道はとても重要だ。ネット社会だからこそ他の国で何が起きているかを理解するべきだ」とジャーナリストして人々に呼びかける姿が印象的だ。また、「映画の中で誰かが自分を演じるなんて現実味がないように思えた。クレイジーだろ? あるディナーで聞かれたよ。“お前の役は誰が演じるんだ?”とね」と映画化の話を耳にした時の感想をユーモラスに語り、「(自分役の)マイケル・キートンが出ているシーンを、初めて見た。いすから落ちそうになったよ。あまりにも私にそっくりで驚いたんだ。声だけじゃなくて、ボストンなまりも似ていた。それに表情の癖やジェスチャーまでそっくりだった。楽しかったよ」と本作に太鼓判を押していた。(編集部・石神恵美子)

映画『スポットライト 世紀のスクープ』は4月15日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国公開

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