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“演技派”ニコラス・ケイジが完全復活!西洋の歌舞伎から一変、胸中語る

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『グランド・ジョー』より
『グランド・ジョー』より - (C) Joe Ransom, LLC

 新作『グランド・ジョー』で、過去の犯罪から逃れることができない男ジョーを熱演した俳優のニコラス・ケイジが、近年に出演した大作とは一線を画している本作に懸けた思いを語った。

 本作は、デビュー時から一貫してアメリカ南部を舞台にした作品を執筆してきたラリー・ブラウンの小説を基に、昔犯罪に手を染めた男(ニコラス)と、父親からDVを受けつつも家族を支える少年(タイ・シェリダン)の交流をつづる人間ドラマ。

 最近のアクション映画での役柄とはまた違い、本作で再び“演技派”として『ワイルド・アット・ハート』『リービング・ラスベガス』でのような存在感を発揮したニコラス。「『ジョー』の脚本を受け取った時に、自分個人のそれまでの10年の経験のおかげで、ジョーというキャラクターをしっかりと理解することができるような人間になっていたんだ」と当時を振り返る。

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 「俳優としては、自分の中では“西洋の歌舞伎”と呼んでいるんだけど、過剰ともいえる演技をしていたような時だった。だから、1年間休暇を取って、むしろ削ぎ落としていくような演技をしたいと思っていたし、それにふさわしい役を探していた時だったんだ。つまり、自分を感情的な意味において、裸にしてしまうような演技がしたいと思っていた」。そのため、本作ではいかに演技をしないかということがニコラスにとっての挑戦だったという。

 その甲斐あってか、「妻とこの映画を一緒に観た時に、彼女が『ジョーってあなたじゃない』と言ったんだよね。妻が僕だと言うんだったらたぶん間違いないね(笑)」とジョーはニコラスそのものだったようだ。とはいえ、複雑な内面の主人公であることについて、「この映画というのは、社会の法律に必ずしも従っていなくても、正義とは何か? を問う作品だと思うんだ。そして、彼がどうして今置かれているような状況に辿り着いてしまったのか、観ている人達は理解できるんじゃないかと思うんだ。脚本を書いたDr.(ゲイリー・)ホーキンスは、『ジョーというのは、どうすれば正しい方法で死ねるのかを探しているサムライのような男だ』と言ったのがすごく印象に残っているんだよね」と語っていた。

 メガホンを取ったのは、『スモーキング・ハイ』などのデヴィッド・ゴードン・グリーン監督。2014年には映画専門のYouTubeチャンネルCineFixによる“最も過小評価されている映画TOP10”にランクインするなど、海外でも評価されるべき映画として話題になった本作の日本公開に期待が高まる。(編集部・石神恵美子)

映画『グランド・ジョー』は1月30日ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開

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