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パルムドール、犠牲になった若者たちへ…トルコ監督最高賞で会見

第67回カンヌ国際映画祭

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クエンティン・タランティーノ、ユマ・サーマンから最高賞を受けたヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(中央)
クエンティン・タランティーノ、ユマ・サーマンから最高賞を受けたヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(中央) - Pascal Le Segretain / Getty Images Entertainment / Getty Images

 第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の結果発表に続き、審査員と受賞者たちによる記者会見が、現地時間24日に行われた。審査員長のジェーン・カンピオン監督をはじめとする審査員たちは「映画を観て、皆さんと共にディスカッションできた経験は素晴らしかった」と口をそろえた。

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 最高賞のパルムドールに輝いたヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督作『ウィンター・スリープ(英題) / Winter Sleep』についてジェーンは「正直3時間16分という上映時間を聞いたときは、トイレ休憩が必要だわ、なんてことを考えながら、みんなで観ることを怖がっていたの。でも映画が始まった途端に物語に引き込まれて、あっという間に終わってしまった。キャラクターも魅力的で、あと2時間は観られると思ったわ」と同作を絶賛。

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 その後、会見に出席したジェイラン監督は、作品の長さについて質問されると「わたしは、(脚本が)映画にしたらどのくらいの長さになるのかは考えません。妻と書いた脚本は最初、(完成品の)2倍の長さだった。そして撮影直後は4時間半だったので、頑張って編集をしました」とコメント。そして、昨年起きたトルコ反政府運動で命を落とした若者たちの話題に触れ、「犠牲になった彼らに、この賞を捧げたいと思っている」と語ると、会場から拍手がわき起こった。

 また、報道陣からパルムドール発表時と同じくらいの賞賛の声と拍手が飛んだのが、83歳の巨匠ジャン=リュック・ゴダールと共に審査員賞を獲得した25歳の若き天才監督グザヴィエ・ドラン。一時はパルムドール受賞か? とうわさされたことについてドラン監督は「何かをもらえるとは考えていなかった。でもこの審査員賞をもらえたということは、皆さんに気に入ってもらえたということ。だから賞の種類にかかわらず、とてもうれしいことだし、光栄だよ」と笑顔で語った。

 日本の河瀬直美監督をはじめ、アメリカやトルコなど各国の監督、そして83歳の巨匠に25歳の若手……さまざまな才能による作品が結集した今年のカンヌ映画祭は、映画の未来への明るい希望とともに幕を閉じた。(編集部・森田真帆)

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