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オフィス北野が製作・配給『桜並木の満開の下に』を黒沢清監督が絶賛!

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臼田あさ美主演作『桜並木の満開の下に』を絶賛した黒沢清監督
臼田あさ美主演作『桜並木の満開の下に』を絶賛した黒沢清監督

 ビートたけしの所属事務所「オフィス北野」が製作・配給し、現在公開中の臼田あさ美主演映画『桜並木の満開の下に』の公開記念トークショーが24日行われ、本作の監督を務める舩橋淳と、映画『アカルイミライ』などで知られる黒沢清監督が、互いの作品をたたえ合った。

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 『桜並木の満開の下に』は、震災後の茨城県日立市を舞台に、突然の事故で最愛の夫を失いながらも、その悲しみを乗り越えようとするヒロインの心の葛藤を美しい桜並木を背景に描く感動作。今年2月には、第63回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品された。舩橋監督はこれにより、監督第2作の『ビッグ・リバー』(2006)以降、『谷中暮色』(2009)『フタバから遠く離れて』(2012)と4作連続でベルリン国際映画祭出品という快挙を達成。2012年10月に行われた釜山国際映画祭でもワールドプレミア上映されている。

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 黒沢監督は本作について、「事前に、内容はどんなものか知らずに観ました。観終わったとき、とても抽象的で奥の深い、重たいものが(映画の中に)ドカンと控えているのが伝わってくる気持になりました。映画って、こんなにシンプルで良かったんだと改めて感じた。心が洗われるような作品でした。物語の主演の二人(臼田あさ美、三浦貴大)が若くて、重い抽象的なドラマであるにもかかわらず、青春っぽいんですよね。清々しさも感じる不思議な印象も持った作品」などと熱心に絶賛した。

 もともと黒沢監督の作品のファンだという舩橋監督は、その言葉を受けて「ぶっちゃけると、限られた中で何をするか、という消去法で始まった映画なんです。工場があって、桜があって、海がある。この三つだけで映画が作れないか、ということを考えながら、その中で主人公の女性の心が憎しみから少しずつ愛情の方に寄っていくという過程ができないかと考えた作品。なので、こんなに少ない、シンプルなことで、黒沢さんからとても抽象的なものに到達していると言っていただいて本当にうれしいです」と笑顔を見せた。

 その後も黒沢監督が作品について次々と質問をして、舩橋監督がそれに答えるという形で和やかにトークが進行。最後には黒沢監督の最新作で、佐藤健綾瀬はるかがW主演を務める映画『リアル 完全なる首長竜の日』の話題となり、すでに鑑賞した舩橋監督は「あっと驚くことばかりで、あの首長竜には腰を抜かしました。綾瀬はるかさんと佐藤健さんで、あのストーリーで、黒沢さんはどうするんだろうと思っていたら、見事に黒沢さん映画になっていました」と絶賛した。(古河優)

映画『桜並木の満開の下に』はテアトル新宿ほかにて全国順次公開中

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