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満島ひかり『ラビット・ホラー3D』でほとんど息遣いだけの不思議なアフレコ体験!

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作品選びは「勘!」 満島ひかり
作品選びは「勘!」 満島ひかり

 映画『呪怨』シリーズでジャパニーズ・ホラーを世界に知らしめた清水崇監督が、“恐怖の国のアリス”と銘打ち新たに手掛けた3D映画『ラビット・ホラー3D』。本作で主演を務めた満島ひかりが、ホラー映画初挑戦を振り返った。

映画『ラビット・ホラー3D』場面写真

 幼いころの体験がトラウマとなり、失声症になってしまうヒロイン、キリコを演じた満島。セリフなしで戸惑いや驚きといった感情を表現するのは難しかったはずだが、本人は「セリフがない分、いろんな音がよく聞こえたり、視野が広がったり、感覚がどんどん研ぎ澄まされていました」と至って涼しい顔。それどころか、「セリフはもともと、わたしの言葉とは違うものだし、あるかないかはそんなに気にしていないんです」と笑顔できっぱりと言い切った。

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 さらに、セリフがないためナレーションに加え、息遣いなどを全編にわたってアフレコしたそうで、「アフレコの経験はこれまでにもあったのですが、全編通してアフレコの作品はこれが初めてで。ほとんどが息遣いだったし、なんだか不思議な体験でした。(父親役の)香川照之さんが隣で聞いていて、『なんかいやらしい仕事をしているように聞こえる(笑)』とか言っていたけど、その気持ちもちょっとわかる」と振り返って爆笑。実は「じめじめとした日本のホラー映画は怖過ぎて苦手」なのだそうだが、なかなかに楽しい撮影となったようだ。

 その一方で、映画では、早くに母親を亡くしたキリコと、何かから逃れるように仕事に没頭する父親の対照的な思いが、ストーリーを解き明かす重要な鍵の一つとして描かれているが、満島自身にも「わたしが5歳のころに、朝起きたら両親が弟だけ連れていなくなっていて、あぁ、捨てられたんだと思って。それで、家を出て一人で生きてやるっ! って家出したことを今でもよく覚えています」という忘れられない思い出があると告白。今でもお風呂に入っているときなどに、家族がルパン三世の変装のように皮をペリッとはいで、「あ~、今日もひかりをだますのにひと苦労だったねぇー」と違う姿になって息抜きしているんじゃないかと想像することがあるそうで、「そういう怖くて奇妙な感覚を本作にも感じて、出演を決めました」と明かした。

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 そんな満島だが、近年は映画『愛のむきだし』『悪人』といった話題作に出演し、印象的な演技を次々と披露。一躍、若手演技派女優として頭角を現したが、作品選びに何か基準はあるのだろうか? すると屈託のない笑顔を見せながら「勘!」とひと言。「自分でも何を基準に決めているのかわからないんですけど、やろうと思うものは(脚本を)読み終わった後に『ん!』となるんですよ(笑)。惹(ひ)かれるものがあるんです……。わたしは何にでも割と一目ぼれタイプなんですけど、作品との出会いでも初めの直感は大事にしています」とにっこりと笑った。感覚を研ぎ澄ませ、本能の赴くままに行動する。そんな満島だからこそ、キリコも含め、どの役も自分のものにすることができるのだろう。キリコが誘う恐怖の国にもまた、満島が惹(ひ)かれた何かがあるはず。それをぜひ確かめてほしい。(写真・文:小島弥央)

映画『ラビット・ホラー3D』は9月17日より全国公開

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