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『パイレーツ』『カンフー・パンダ』をごぼう抜き!映画『ハングオーバー』続編が大ヒットの全米第1位! -5月30日版

全米ボックスオフィス考

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映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』より
映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』より - (C) 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES

 空前の大ヒットとなった前作の映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の続編、映画『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』が8,604万ドル(約68億8,320万円)という収益をたたき出し全米1位となった。(1ドル80円計算)

今週第1位の映画『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』場面写真

 この収益は実写コメディーというジャンルにおいて、デビュー週末興収の最高記録でもあり、R指定作品というカテゴリーにおいても、映画『マトリックス リローデッド』に次いで歴代第2位を記録。さらには封切り後5日間で1億3,750万ドル(約110億円)の収益を記録しており、前作が記録した同日数での収益である5,923万ドル(約47億3,840万円)を軽く超える大ヒット作品となった。

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 3,615館・推定6,700スクリーンにて大型公開されたこの作品は、普通の映画が金曜日に封切られるのに対して1日早い木曜日より上映が開始され、初日で3,160万ドル(約25億2,800万円)という収益を上げ、今週の全米ボックスオフィス総計自体を大幅に引き上げる結果となった。メモリアルデー(戦没者追悼記念日)の3連休ウイークエンドだった今週、全米ボックスオフィスの総合興収が2億8,000万ドル(約224億円)という額に達し、こちらもメモリアルデー連休においては新記録である。

 同作品の配給ワーナー・ブラザーズが行った観客調査によると、51パーセントが女性客で全体の54パーセントが25歳以下、そのうち18歳以下は13パーセントという結果が出ている。前作の映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』では52パーセントが男性客、53パーセントが25歳以下の観客だったという結果が出ていたため、今回の続編では前作の大ヒットで女性ファンもグンと増え、ついには男女の観客比率が逆転。とはいうものの割合はほぼ半々に近く、この映画が男女にウケている強力な作品であることがわかる。

 今週、映画『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』のアオリを食らってしまったのが初登場第2位のアニメ映画『カンフー・パンダ2』で4,784万ドル(約38億2,720万円)。大ヒットとなった前作と比べると少し元気がない。また、映画のPRにあたってはストーリーの内容が明確ではなく、前作と似たり寄ったりの作品であるという印象を映画ファンに与えてしまったことがマイナスになったのではと業界内では分析されている。

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 ちなみに、この作品において興味深かったのは観客層で、アニメ映画というと大体において女性客が過半数を占めるのだが、この映画に関しては男性客が54パーセント、そして53パーセントが25歳以下、全体の3分の1が18歳以下という結果が、配給パラマウント・ピクチャーズより発表されている。

 第3位は、先週の第1位から56.1パーセントの収益減で2ランクダウンしてしまった映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』で3,959万ドル(約31億6,720万円)。依然として4,164館・推定9,000スクリーンにて上映されているにもかかわらず、封切り11日間で収益トータル1億6,400万ドル(約131億2,000万円)となっており、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』の2億2,170万ドル(約177億3,600万円)、そして映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』の2億6,630万ドル(約213億400万円)に大きく差をつけられており、シリーズ全体として考えると、少し勢いが感じられない。

 第4位は、1,655万ドル(約13億2,400万円)で映画『ブライズメイズ(原題)/Bridesmaids』で、トップ10の中で一番低い落下度を記録している。なお、封切り後18日目にしての総合興収は8,960万ドル(約71億6,800万円)となっておりこの手のコメディー映画にしては、なかなかの成績である。

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 トップ5の最後を飾ったのは映画『マイティ・ソー』で2ランクダウンの940万ドル(約7億5,200万円)。封切り25日においての総合興収は1億6,240万ドル(約129億9,200万円)となっている。

 来週のチャート予想だが上位候補作品は1本。上位初登場はほぼ確実な、映画『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』である。

 映画『Xメン』シリーズの最新作で、今までのストーリーから時をさかのぼった展開になっており、プロフェッサーXとマグニートーの生い立ち、出会い、そして宿敵となるまでのストーリーを描いている。

 次回チャート争いの焦点は、二日酔い男たちがトップの座を守るか、あるいはXメンたちが首位に輝くかに絞られそうだ。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)

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