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次回作ではマリリン・モンロー役、新作はゴールデン・グローブ賞にノミネート、ミシェル・ウィリアムズを直撃!

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ミシェル・ウィリアムズ
ミシェル・ウィリアムズ - Stephen Lovekin / Getty Images

 テレビドラマ「ドーソンズ・クリーク」でブレイクし、映画『ブロークバック・マウンテン』ではアカデミー賞助演女優賞にもノミネートされたミシェル・ウィリアムズが、話題の新作『ブルー・バレンタイン(原題) / Blue Valentine』について語った。

ミシェル・ウィリアムズ出演映画『脳内ニューヨーク』場面写真

 同作は、出会ってから6年間共に暮らしていた夫婦(ライアン・ゴズリング、ミシェル・ウィリアムズ)が倦怠(けんたい)期を迎え、徐々に二人の関係に亀裂が生じていくなかで、彼らは共に愛し合っていた日々を思い起こし、関係を修復するためにモーテルで夜を共にするが、ただやみくもに残酷な時間だけが過ぎていく。映画は過去と現在を交錯させながらつづられ、その過程のなかで真実の男女関係を観客に問いかけている。現在は主演の二人ともゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、オスカー戦線でもかなり注目されている作品だ。

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 ミシェルは2003年にこの映画に参加することを決めたらしい。「7年前に脚本を読んださいにストーリーと台詞が気に入って、ずっとかかわりたいと思っていたけれど、撮影の初日に監督のデレク・シアンフランスから、『この脚本を書いたのは12年前で、この脚本はもう死んでいる状態だ。もし、この脚本のまま君(ミシェル)が台詞を言ったら、僕にとってはつまらないね! だから、僕を驚かせてみてよ!』と言われたのよ」と脚本を読んで参加を決めたミシェルは、最初は困惑したそうだ。しかも彼女は、これまで即興をするような映画をあえて避けてきたらしい。

 そんな即興についてミシェルは「すべてが初めてだったから、全部挑戦しなければいけなかったけれど、新鮮で何もかもが楽しかったの。だから、ビギナーのような感覚で参加していたわね。ただ即興というのは、そのキャラクターのことをしっかり理解した上で、どんな状況下にも対応できる準備が必要だと思ったわ」と決してその場だけで役柄を作り上げたわけではないことを語った。

 撮影は、最初に恋に落ちる過程だけを撮影したそうだ。ミシェルは「今回の即興の手法には新鮮な発見があって、演技に対して新たな人生観を感じていたから、残りの倦怠(けんたい)期の過程は撮影したくなかったわ。実際に監督のデレクにも、このハッピーなシーンだけ撮影して『ブルー・バレンタイン』ではなく、『バレンタイン』というタイトルにしないか?とお願いしたこともあったわね(笑)。それはわたし自身、実生活でも似たような体験をしているから、あの場所(倦怠期や別れ)に行きたくなかったからなの」と女性らしい心境を告白した。結局撮影は、ハッピーなシーンを撮り終えた1か月後に、主演二人が体重を増やし、ライアンは髪の毛を薄い状態にするなど身体的な変化を遂げた後で、倦怠(けんたい)期のシーンの撮影に入ったそうだ。

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 この映画がNC-17指定(17歳未満の鑑賞禁止)であることについて、ミシェルは「この話を初めて聞いたときは、怒ることをせずに現状のまま受け入れるつもりだったの。子どものころから、争いごとは何も生まないという風に育てられてきたから。でも、長い間この作品を温めてきた監督のデレクとライアンの話を聞いているうちに、彼らからNC-17指定がもたらす影響(映画が大都市のアート系志向の映画館でしか公開できないことや、テレビ放映が限定されること)を知って、もっと意見を述べるべきだという考えに変わったの。映画は長い期間を経て、さまざまな評価をされていくもの。だから、今の段階ではこのような指定が下されているけれど、いつか人々の感覚が変わると思っているわ」とミシェルがこのインタビューに答えた翌日、彼女の声が聞こえたのか、なんとMPAA(米国映画協会)がこのNC-17指定からR指定(保護者同伴なら鑑賞可能)に引き戻すという奇跡が起きた。

 インタビューのさいのミシェルは、非常に思慮深い女性という印象を受け、プライベートな生活を大切にしているイメージだった。彼女の次回作は、『マイ・ウィーク・ウィズ・マリリン(原題) / My Week with Marilyn』で、あのマリリン・モンローを演じている。

 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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