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ハリポタが2週連続ナンバーワン!!ディズニーの新作も及ばず!感謝祭の連休ウイークエンド-11月29日版

全米ボックスオフィス考

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惜しかった! (今週第2位の映画『塔の上のラプンツェル』より)
惜しかった! (今週第2位の映画『塔の上のラプンツェル』より) - (C) Disney Enterprises, Inc.

 感謝祭で4連休となった今週末の全米ボックスオフィスは、映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』が4,909万ドル(約41億7,265万円)をたたき出し2週連続で首位をキープした。(1ドル85円計算)

今週第2位の映画『塔の上のラプンツェル』場面写真

 サンクスギビングデーと呼ばれるアメリカの感謝祭は、毎年のことながらファミリー向け映画が断然強い。日本の新年に似たこの時期は、家族そろって実家に帰省する人々が多く、親せきなども集まってごちそうを食べた後は大体やることがなくなって、テレビのアメフト観戦に流れるか、退屈しまくった子どもたちを連れて映画を観に行くかが主流となっている。ハリウッドの映画スタジオは毎年これを見込んで、ここぞとばかりにファミリー向け大作を公開するわけである。

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 ディズニーもこの法則にのっとって全米3,603館・5,400スクリーンで新作アニメーション映画『塔の上のラプンツェル』を封切ったわけだが、さすがの髪長姫もハリポタには完敗。4,877万ドル(約41億4,545万円)の収益を上げたものの、ディズニーの新作アニメにしては珍しく第2位に甘んじた。

 とはいうものの、大型封切り作品が少ない今週末に髪長姫が逆転劇を演じる可能性が残されている。これは、ハリポタが今回60.7パーセントというかなり急激な下降度を示していることから予想されることで、もしもハリポタの勢いがこのまま衰えるとしたら、お姫様が首位を奪うことも十分有り得る。

 代わって今週の第3位は、映画『メガマインド / Megamind』(原題)で1,258万ドル(約10億6,930万円)の成績。週の半ばに第3位から転落したものの、感謝祭の帰省ラッシュで親子連れ客が映画館に押し寄せたウイークエンドには勢いを盛り返してトップ3に返り咲いた。

 第4位は初登場の映画『バーレスク』で1,195万ドル(約10億1,575万円)の興行収入。3,037館・3,500スクリーンで公開されたシェール、クリスティーナ・アギレラが共演した本作は、木曜日から始まった感謝祭の連休を含めた5日間で1,730万ドル(約14億7,050万円)の収益を上げており上々の出だしを見せている。配給ソニー・ピクチャーズの観客調査によると、映画を観に来ていた69パーセントが女性客で54パーセントは25歳以上の観客だったと発表された。

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 今週トップ5の最後はデンゼル・ワシントン主演アクション・サスペンス映画『アンストッパブル』で1,143万ドル(約9億7,155万円)。公開後17日にして6,044万ドル(約51億3,740万円)の興行収入を上げており、デンゼル主演の類似ジャンル映画『サブウェイ123 激突』の同時点での収益を抜くヒットとなっている。

 感謝祭の大作ラッシュが過ぎた後の今週末は小粒作品のリリースが目立つ。筆頭を飾るのは、小粒といえどもピリリと辛い(!?)映画『ブラック・スワン』だ。このほど、新作の『ウルヴァリン / The Wolverine』(原題)を監督することが決まったダーレン・アロノフスキー監督作品で、主演のプリマを目指し恐ろしいほどの野心に燃えるバレリーナを主演のナタリー・ポートマンが演じている。この作品はすでにアカデミー賞ノミネーション候補のうわさもあり、映画賞ファンにとっては見逃せない作品である。

 続いての上位候補作は、ファミリー映画に食傷気味な映画ファンが気に入りそうなアクション映画『ザ・ウォーリアーズ・ウェイ / The Warrior's Way』(原題)。本作では、アカデミー賞主演男優賞経験もあるジェフリー・ラッシュが出演しており、ビデオゲームの延長になりがちなこの手の作品の雰囲気と価値をググっと押し上げている感がある。チャート上に強力ライバルの多いこの時期ではあるが、マーシャルアーツ満載のこの作品はトップ5に食い込む可能性大。

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 三つめの話題作は、ついに公開されるジム・キャリーユアン・マクレガー主演ラブコメ映画『フィリップ、きみを愛してる!』。実はこの作品はイワクつき。テーマが同性愛ということから、こういった事に関しては(驚くなかれ)異常に頭の固いアメリカでは、何だかんだと封切り日がズルズルと引き延ばされた結果、年の瀬に入りやっと日の目を見ることになったのである。テレビでもこの作品のCMはほとんど流れていない状態で、大スター主演といえどここまで冷たい仕打ちをされてしまった作品がどこまでいけるかに興味が集まる。(文・取材: アケミ・トスト/Akemi Tosto)

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