ADVERTISEMENT

不況の今が旬な映画!?『ウォール街』の続編が全米ナンバーワンに決定 -9月27日版

全米ボックスオフィス考

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
日本での公開は、来年の1月28日から! (映画『ウォール・ストリート』より)
日本での公開は、来年の1月28日から! (映画『ウォール・ストリート』より) - (C) 2010 TWENTIETH CENTURY FOX

 1987年に公開されて大ヒットした映画『ウォール街』の続編、映画『ウォール・ストリート』が1,901万ドル(約16億1,585万円)をたたき出し、全米ナンバーワン映画に輝いた。(1ドル85円計算)

 2008年のリーマンショック以後、依然として不況が続くアメリカで、『ウォール・ストリート』はまさにタイムリーな作品。とはいうものの23年前に公開されたオリジナルはデビュー週末に410万ドル(約3億4,850万円)、インフレを考慮に入れた現在の額にするとおよそ810万ドル(約6億8,850万円)という売り上げを稼いでおり、現在公開中の続編がオリジナルの5倍ものスクリーン数で公開されていることを考えると、オリジナルの方がもっと勢いのある作品だったことがわかる。今週末に強敵としてデビューするデヴィッド・フィンチャー監督映画『ソーシャル・ネットワーク』と対戦したときに、『ウォール・ストリート』がどこまで持ちこたえるかに同作品の命運がかかっている。

 今週第2位は、3,575館・5,300スクリーンという大ロードショーを敢行したにもかかわらずトップを逃してしまったファミリー映画『ガフールの伝説』で1,611万ドル(約13億6,935万円)の成績。大々的なPRに加えて3D映画ということもあり、関係者たちの間ではかなりの期待が集まっていたが、最終的にはPRもそこそこで上映館数もぐっと下だったアニメ映画『アルファ・アンド・オメガ / Alpha and Omega』(原題)の現在の総合売り上げよりも少し上回った程度で、業界的には散々な結果となってしまった。配給会社ワーナー・ブラザーズが発表したところによると、全体興行収入の72パーセントが3D上映からの収入という結果が出ており、そのうち61パーセントが普通3D上映館2,286軒から、そして11パーセントが193のIMAX上映館からという内訳になっている。なお、観客層としては54パーセントが女性客、そして全体の56パーセントが25歳以下であるという調査結果が発表されている。

ADVERTISEMENT

 第3位は、先週の第1位から34.5パーセント降下して1,561万ドル(約13億2,685万円)の『ザ・タウン / The Town』。同作品は、何かと比較されがちな2006年のマーティン・スコセッシ監督映画『ディパーテッド』の公開2週目売り上げと比べるとやや元気のない数字だが、それでも『ザ・タウン / The Town』は公開10日にして4,870万ドル(約41億3,950万円)をたたき出している。

 代わって第4位は、先週の第2位から2ランクダウンの映画『イージーA / Easy A』(原題)で1,060万ドル(約9億100万円)。公開後10日で3,271万ドル(約27億8,035万円)の売り上げだった。先週の好成績に勢いづいて、CMスポットの数を増やすPR戦略を加えたスタジオ側だったが、40.2パーセント収入減はまぬがれなかったようだ。

 そしてトップ5最後を飾るのは、今週初登場のコメディー映画『ユー・アゲイン / You Again』(原題)で841万ドル(約7億1,485万円)。今ハリウッドで大人気のおばあちゃん女優ベティ・ホワイトが出演しているということでかなりのPR作戦イケイケ・ムードの映画だったが、2,548館・2,800スクリーンで大型公開されたにしては少々残念な結果となってしまった。配給を担当するウォルト・ディズニー・ピクチャーズの調査によると観に来ていた75パーセントの観客が女性客、そして25歳以上という結果が発表されている。

ADVERTISEMENT

 映画『くもりときどきミートボール』が公開されていた去年同時期の全米ボックスオフィスと比較して売り上げアップを記録した今週全米チャートだったが、果たして次回ランキングはどのような展開が予想されるかをご紹介。

 上位ランキングが予想される作品1本目は話題作映画『ソーシャル・ネットワーク』だ。映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』以来久々のデヴィッド・フィンチャー監督が手掛けた作品。どうやらフィンチャー監督は、完ぺきに正統派ドラマの監督になってしまったようで、今回の新作にも映画『セブン』『ファイト・クラブ』などの雰囲気はほとんど残っていない。

 『ソーシャル・ネットワーク』はタイトル通り、ここ数年アメリカをはじめ世界中でブームを呼んでいるインターネットの「フェイスブック」がどのように台頭してきたかというストーリー。フェイスブックの創設者マーク・ザッカーバーグは現在26歳。ほんの数年前ザッカーバーグがまだ大学生のころ、彼の友達と一緒にフェイスブックを発案した。マークの若さとその野心に満ちたパーソナリティー、そしてフェイスブックの斬新さがセンセーションを巻き起こし、現在に至るまでにはさまざまなドラマがあったらしい。野火のように広がりあっという間にモンスター級サイトになったフェイスブックの裏に存在する人々とそのドラマが興味深い。

ADVERTISEMENT

 2本目の話題作は、映画『コールド マウンテン』でアカデミー賞助演女優賞を受賞して以来ヒットに恵まれないレニー・ゼルウィガーが初の本格ホラー映画に挑戦した映画『ケース39』。幼児虐待から救った少女には恐るべき素性があって、レニー演じるソーシャルワーカーに恐怖が迫るというストーリー。散々延期され続けて今回やっと日の目を見るこの作品、果たしてトップ5入りを果たせるか注目が集まる。(文・取材:アケミ・トスト/Akemi Tosto)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT