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メグ・ライアン新作は、2006年に殺害されたエイドリアン・シェリーが書いた脚本作品

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シェリル・ハインズ監督-トライベッカ映画祭にて
シェリル・ハインズ監督-トライベッカ映画祭にて - Photo:Nobuhiro Hosoki

 映画『ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた』やテレビドラマ「ラリーのミッドライフ★クライシス」に出演しているシェリル・ハインズが、トライベッカ映画祭(Tribeca Film Festiva)で、2006年に殺害された彼女の友人で、監督・女優だったエイドリアン・シェリーの脚本を映画化し、自ら初監督した作品『Serious Moonlight』について語ってくれた。同作はメグ・ライアンが主演を務める。

 本作は、敏腕弁護士のルイーズ(メグ・ライアン)が、若い女性(クリスティン・ベル)と不貞を続ける夫イアン(ティモシー・ハットン)を懲らしめようと、トイレにガムテープで貼付けたまでは良かったが、強盗に侵入されてしまい巻き起こるドタバタ痛快コメディ。

 故人エイドリアン・シェリーの夫で、この映画のプロデューサーでもあるアンドリュー・オストロイとは、エイドリアンの死後、どのようにして再び仕事をするようになったのかについては、「実をいうと、アンドリューとは『ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた』の撮影中は、ほとんど面識がなかったの。それが彼女が亡くなり、『ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた』の宣伝を始めてから徐々に親しくなっていったの。この映画の企画は、あの『ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた』が公開したばかりのころで、わたしがその後、この映画をパリで宣伝していたときに、アンドリューから監督を依頼されたのよ。おそらく彼は、4、5人の監督をわたしの前にインタビューしてたと思うんだけれど、そのほとんどの監督が脚本の変更を要求してきて、アンドリューは、エイドリアンの意思を尊重して脚本の変更をしたくなかったため、わたしにメガホンを取ることを勧めてきたの」と監督依頼は意外な形で行われたことを明かした。

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 シェリルにとって処女作であるばかりでなく、エイドリアンの脚本を映画化することでプレッシャーを感じたのだろうか「監督に関しては、本当のことを言うと、すごく緊張したわ。毎日約15、6時間の撮影で、撮影中は新たに開眼させられることばっかりだったから。ただ、彼女の脚本を扱うという責任感を感じていたけれど、彼女の夫アンドリューともう一人のプロデューサー、マイケル・ロイフが、わたしが重圧を感じないように調整してくれたし、わたし自身も、このシーンは、もしエイドリアンだったらどう監督するかというよりは、単純に良い映画を製作することに焦点を置いたアプローチをしたの」と処女作も、多くの仲間に支えられて製作できたようだ。

 女優としてアメリカで知名度の高いシェリルだが、メグ・ライアンが演じたルイーズの役を自ら演じようとは思わなかったのだろうかをたずねると「確かに、この脚本を読んだ時、演技する上で素晴らしい役だと思ったし、かなり気に入った役柄だったわ。ただ、脚本を渡された時点では監督の依頼だけをされたから、自分と照らし合わせてこの役柄を見てはいなかったわね。むしろ、演じてみても面白かったと思うわ」と主演、監督もありえたことを話してくれた。

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 エイドリアン・シェリー基金については、「彼女の夫のアンドリュー・オストロイが設立した基金で、女性のフィルムメーカーをサポートする団体なの。アンドリューは、いまだにこの映画界で活躍する女性は少ないと思っていて、できるだけ女性のフィルムメーカーを手助けしたいと思っているの。だから、そういう女性達に助力しようと思っている方々が居たら、チャリティーとして貢献してもらえたらと思う」とエイドリアンの死後も素晴らしい活動を続けていることを明かした。

 インタビューしたシェリルはイメージ通りの明るい女性だった。次回作は、リンジー・ローハンと共演した『Labor Pains』、キャサリン・ヘイグルと共演した『The Ugly Truth』が、夏に公開を控えている。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)

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