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暴力と貧困に染まる子どもたちの実態…衝撃のブラジルを描く映画

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パウロ・モレッリ監督
パウロ・モレッリ監督

 暴力と貧困に染まる子どもたちの姿を描き、ブラジル映画界の底力を見せ付けた映画『シティ・オブ・ゴッド』の続編ともいえる映画『シティ・オブ・メン』を完成させたパウロ・モレッリ監督に話を聞いた。

映画『シティ・オブ・メン』ギャラリー

 パウロ監督は本作を、『シティ・オブ・ゴッド』、テレビドラマ「CITY OF GOD シティ・オブ・ゴッド ~TV シリーズ~」からなる壮大なプロジェクトの最終章と位置づけて制作しようと決めたと語る。「前作と本作は対等な作品であると思ってほしい。決して続編ではなく、同じ世界の話ではあるけれど、違った側面を描いているんだ」とパウロ監督は『シティ・オブ・ゴッド』と本作の違いを説明してくれた。

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 本作にリアリティーを与えているのはリオデジャネイロの最も美しい浜といわれるレブロンやイパネマなどの風景やコパカバーナにある雑多な街並みでのロケーションの数々だが、主演のドグラス・シルヴァダルラン・クーニャの迫真の演技も本作をドキュメンタリーのような現実の映像のように感じさせる要因となっている。このリアリティーあふれる世界観を作り出すために、パウロ監督は独特の演出法で彼らの力を引き出した。「まず彼らには台本を見せることはせず、リハーサルでシーンの意味や内容を説明して、あとは彼らのアドリブに任せて撮影を進めていきました。出演者のほとんどが舞台となった街の出身だったので、わたしたちが頭で考えたセリフよりも、その街の言葉使いやスラングが彼らによって生み出され、作品に本物の言葉を吹き込んでくれたんだ」とパウロ監督は本作の演出秘話を教えてくれた。

 今年は日本ブラジル交流100周年の年に当たり、本作も交流年の行事の一つとして正式に交流事業認定を受けている。パウロ監督は「この作品を通してブラジルという国の現実を皆さんに知ってもらうということはとても意義のあることだと思う。劇場で観て、気に入ってもらえたらうれしい」と日本のファンたちにメッセージを送った。

映画『シティ・オブ・メン』は8月9日より渋谷シネ・アミューズほかにて全国公開

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